こんにちは!『社会人のための勉強クラブ』部長のしーじーです。
今回は、雑誌などのアンケート結果とかあんまり信用できないですよ。というテーマでお話したいと思います。
最近、ネットの記事を読んでいて思うことがあるのです。
「雑誌とかネットのアンケートって適当過ぎない?」というものです。
いや、いいんですよ?いいんですけどね。
雑誌やネットの情報は気軽な気持ちで読むものですからね。
例えば、「当誌の読者の20代の男女200人に聞きました。現在交際している人はいますか?」というようなものです。
そのアンケート結果を見て、「ほうほう…女性の65%には彼氏がいないのか…」などと真に受けてしまってはダメです。
本当に一体何%の人に交際相手がいるのか、いないのかを求めたい場合は、「統計」から弾き出さないといけません。
統計を出すにはまず「母集団」を決めます。
交際相手の有無のアンケートを取るのに仮に「20代の男女」を母集団とします。
本当は日本全国の20代の男女全員にアンケートを取ればいいんですが、全員に聞くのって大変ですよね。
そこで全体を把握するのに、一部の人に聞いて、その傾向から全体を把握しようと考えるのが統計学です。
さて、次に母集団のうちから、統計的に有意になるように一部の人達…アンケート実施対象者を抜き出します。
誰に、どれくらいの人数にアンケートを取るかをここで決めます。
ここで最も大事なことは、アンケート実施対象者(サンプル)が、ランダムサンプリングされたものであるということです。
つまりアンケートを取る対象は、特定の集団に属している人が多くなったり、地域性などが出ないように、全国津々浦々からランダムに選ばないといけないということです。
まぁ、他にも色々あるのですが…
僕は専門的な知識があるわけではないので、この辺で。
雑誌やネットのアンケートを見てまず思うことが、「いやサンプルの数少なくね?」というものです。
統計的に正しいってどれくらいとればいいのかは難しいですが、少なくとも100人とか200人とかで出せるものではないです。
また、このアンケートってその雑誌やネットの記事を見た人を対象に行われているわけです。
これってサンプルの取り方が非常に偏っていませんか?
例えば…例えばですよ。
アンケートを取った雑誌がいわゆる“陽キャ”向けの雑誌だったら…
もし、その逆だったら…
アンケート結果ってだいぶ変わってしまいそうに感じませんか?
まぁ、でも「統計」って難しいですから、そこまでのことを雑誌に求めるのもおかしいし、読者も求めてないですよね。
それにしても、統計って面白いですよね。
例えば、テレビの視聴率の取り方です。
視聴率は、一部の調査対象世帯に機器を設置して出しています(アンケート式もあるようです)。
調査対象世帯の傾向がそのまま全国の世帯の傾向と同じであるという計算の元に出されているわけです。
また、選挙の出口調査なんかもそうです。
開票が始まったばかりなのに“当確”の発表があったりします。
これは出口調査の結果がそのまま選挙結果と同じになるという計算の元に発表されているわけです。
時々、「テレビの視聴率って正確なのか?」とか「出口調査で当確って全部開けてもないのに…」という人がいます。
落語家である立川志の輔さんの落語の枕に
「みそ汁の味見をする時、鍋の汁を全部飲みますか?スプーンに少しすくって飲むだけで鍋全体の味を知る。それが統計学なんですよ。」
というものがあります。
鍋のみそ汁→母集団
スプーンのみそ汁→サンプル
よくかき混ぜた後(十分にランダム化された後)なら、母集団もサンプルも味は変わらないことを僕たちは経験的に知っています。
なのに、選挙結果などの身近ではない話ではよく分からなくなってしまう。
人間って面白いものですよね。
では、また次回。