こんにちは!『社会人のための勉強クラブ』部長のしーじーです。
今回は、日本は随分貧乏になってしまった件についてお話したいと思います。
コロナウィルスが世間を騒がせています。
インバウンド需要が見込めなくなったことに続いて、国内の人の動きが制限されたり滞ることによる内需の減少も懸念されてきました。
消費税が10%に増税されたことによる(もちろんそれだけが原因ではないでしょうが…)昨年10~12月のGDP減少幅は年率でマイナス6.3%となっています。
しかし、これはコロナウィルスが国内で流行る前の事ですので、コロナウィルスが猛威を振るった今年1~3月のGDPはどれほど下がってしまうのか懸念されています。
さて、話は少し変わりますが…
ここ10年ほどインバウンド旅客が急増しました。
僕もインバウンド旅客と触れ合う機会の多い仕事をしていますので、それを肌で感じます。
10年以上前は、日本で海外の方を見かけたら「お!外人さんだ!」くらいに思いましたが、今日では当たり前の光景となっています。
では、何故ここまでインバウンド旅客が増えたのでしょうか?
2013年に日本がオリンピック開催地に選ばれたり、観光立国として世界に宣伝してきたからでしょうか?
確かにその側面もあります。
しかしそれだけでしょうか?
もう一つの大きな理由として、インバウンド旅客にとって日本が「コスパのいい国」になったからではないかと考えられます。
日本のサービスの質は諸外国と比較しても高いですし、食べ物のクオリティーもいいです。
それに清潔で、安全で、観光でみるべきところも沢山あって旅行するのには最適な国の1つではないかと思います。
旅行先で財布を落としたとしても運が良ければ手元に返ってくる国なんて他にそう多くないんじゃないと思います。
そんな国にお安くいけるとしたら行かない手はないんじゃないでしょうか?
「でも…この10年日本の物価が特に変わった気はしないけどなぁ…。」とお思いの方もいると思います。
確かにその通りです。
日本人の感覚からすれば大して安くも高くもなっていないのです。
でも、物の値段が変わらないというのは言い換えれば経済成長していないとも捉えられます。
諸外国が経済成長を続けて、給料や物の値段がどんどん上がっていく中、日本は取り残されてしまっています。
20年前の大卒の初任給が20万、現在の大卒の初任給も20万なんて国はあまりありません。
物価に関しても、コストプッシュインフレ(増税や為替などの関係で商品を完成させるコストが増えて、それが価格に反映されることによるインフレ)はあったとしても、純粋に物価が上昇したことって最近の日本ではほとんどないのではないでしょうか?
日本の物価全然伸びてませんよね…
他国は物価と共に給与も上昇していっています。
日本の物価が変わらない中、諸外国の給与が上がれば、日本に旅行に来たとき沢山の物を買ったり、美味しいものを沢山食べたりできるわけです。
他方日本に住む私たちは豊かになっていく実感もないまま、今までと同じような生活を続けています。
いや、税金や社会保険料の負担が増えたり、コストプッシュインフレなどで物の値段が上がっている分生活が厳しくなっていっているんではないでしょうか?
日本しか知らない私たちが知らぬ間に相対的に貧乏になっていっているのです。
日本は今はまだ十分豊かです。
でも、それも後5~10年くらいの間でしょう。
いや、それでも世界の国の中では十分いい方ですが、今のような暮らしはままならなくなっていくでしょう。
少子高齢化により社会負担が増大し、インフラの整備もままならない世の中がすぐそこに迫っています。
「じゃあ、どうすればいいんだ?」と思いますよね…。
僕も思います…。
実際、誰も犠牲にせず、誰も我慢せずに済む有効な解決策を提示できる人はいないと思います。
ですが、現状を認識した上で生きていかなければ、「こんなはずじゃなかったのに…」と泣きを見ることになってしまうでしょう。
では、また次回。